イスミアンフットボールリーグ(英語: The Isthmian Football League,スポンサー名を冠する場合は英語: The Ryman Football Leagueとなる)は英国イングランドのアマチュアサッカリーグの一つ。グレーター・ロンドン、イースト・オブ・イングランド、サウス・イースト・イングランドの3地域に属するサッカーチームが参加している。1905年にロンドンのアマチュアクラブのためのリーグとして発足した。
「プレミアディヴィジョン」の下に、「ディヴィジョン1・ノース」「ディヴィジョン1・サウスセントラル」「ディヴィジョン1・サウスイースト」のリーグを置く2部制であり、2021-2022シーズン時点、プレミア22チーム、ディヴィジョン1・ノース、ディヴィジョン1・サウスイーストいずれも20チーム、ディヴィジョン1・サウスセントラル19チームの計81チームで構成されている。
サザンリーグ、ノーザンプレミアリーグと共にイングランドサッカーのリーグ構成において第7〜8部に相当する。上位リーグはナショナルリーグ・サウスであり、下位には数多くの地域リーグが存在する。
リーグ設立前、イングランド領内にはアマチュアのサッカーリーグは存在せず、カップ戦のみが存在していた。そのため、イルフォードFCほかロンドンにあった6つのアマチュアサッカークラブが協議し、1905年3月7日に初代イスミアンリーグが設立された。当初のリーグは招待制でアマチュアリズムを重視していたため、リーグ優勝チームにはトロフィーやメダルは授与されず、「名誉だけで十分」というモットーが掲げられていた。
このアマチュア重視の姿勢により、セミプロリーグとして発展したサザンリーグに比べると経済的な競争力のないクラブが集まるようになった。イスミアンリーグは、FAアマチュア・カップの優勝チームを輩出するなど国内最強のアマチュアリーグとしての地位を確立したが、サザンリーグよりはレベルが低いと捉えられてきた。
クラブ数は1908年から徐々に増加し1922年には14クラブ構成となった。その後30年間にわたりクラブ数は変化せず、1952年に15クラブ、1956年に16クラブ構成となる。
1963年にはイスミアンリーグと同様アマチュアリズムを重視していたロンドンのエイセニアンリーグから一気に4クラブが加盟し、20クラブ構成となった。
1970年代半ばにフットボール・アソシエーションがプロとアマチュアの垣根を取り払ったことを受け、イスミアンリーグもプロクラブの参加を認めるようになった。それに伴い、1973年にディヴィジョン2が設置され、1977年にプレミアディヴィジョンが設置された。しかし1979年にアライアンスプレミアリーグ(APL、現ナショナルリーグ)が設立された際にイスミアンリーグの参加は拒否され、1981年にエンフィールドとダゲナムの2クラブがAPLに移籍したものの、イストミアンリーグのチャンピオンがフットボールカンファレンスに昇格するのは1985年になってからだった。
1984年にはエイセニアンリーグが解散し、イスミアンリーグに所属するクラブはリーグ史上最多の88となった。
その後1991年からはプレミア、ディヴィジョン1・2・3の4部制となり、2002年にディヴィジョン3が、2006年にディヴィジョン2が廃止されてプレミアとディヴィジョン1の2部制となった。また2006年にはディヴィジョン1がノースとサウスに分割され、2018年にはディヴィジョン1・サウスがさらにサウスセントラルとサウスイーストに分割されている。